少し時をさかのぼると、リーマンショックより少し前の06年も大量供給の時代で、確かにこの時期はバブルともいえる状況だった。投機マネーがオフィスビルや商業ビルなどに向かい、都心だけではなく需要の低い地方でも再開発が散見された。だが、そのバブルが崩壊しても、今再び好景気の波が押し寄せている。

 一方で、賃料と空室率はどうか。三鬼商事の調査によれば、東京都心5区の平均空室率は18年末時点で1.88%まで下がり、平均賃料は右肩上がり。確かに、グラフの相関だけを見れば、リーマンショック直前の不動産バブルと似た傾向になっている。