そこに移転してきたのが、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会だ。その面積はおよそ1万坪とされる。他にもテナントが新たに入居しており、残りの分については「現在も引き合いが多い」と不動産仲介会社スリースター営業本部兼マーケティング事業部次長の福田勇人氏は話す。
だが、オリンピック・パラリンピック終了後には組織委員会が出ていくとみられるため、再び空室が生じてしまう。築年数が20年近く経過していることに加え、地下鉄大江戸線の勝どき駅から歩くという立地も、現在の新築ビルに比べれば利便性で劣る。これが多くの不動産関係者が気にする点だ。
グレードアップや業容拡大で新築へ
人気エリアに集中
本稿では、総合不動産サービスのCBREの協力を得て、大型オフィス移転の事例とその理由について、下表にまとめた。