ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
現場力を伸ばす先端IT活用の鉄則

あの「トゥーチェ」だけではなかった!! 
ディズニー・リサーチの「魔法」のあれやこれやを
開発者の佐藤さんに聞いてきた

安間裕
【第12回】 2012年6月20日
著者・コラム紹介バックナンバー
previous page
3

 それに加えて、今では(話をお聞きして初めて知ったのですが)、「つかむ」や「指一本」の他に、「かざす」という動作(つまり物理的な接触なし)で、コンピュータに動作を認識させることが、既に、実現されていました。

 実際「かざしている」動作を見ていると、魔法使いが呪文をかけているみたいで、まさにディズニーって感じでした。

 もう一つ、ディズニー・リサーチ絡みの面白いユーザーインターフェイスをご紹介します。名前は「Skinput」(スキンプット、皮膚(skin)+インプットということだと思います)。

 これは、佐藤さんと一緒にTouchéを開発したChris Harrisonさんと言う人が、2010年に、カーネギーメロン大学で開発したものです。佐藤さんもすごいけど、この人もすごいです。

 Skinput も、Touchéと同じように、「見る機器」を必要としません。

 人間の体を「叩く」と筋肉に揺れが起きます。この「揺れ」は、叩く場所によって違う。柔らかいところと、骨に近いところでは、発生する「波」が異なる。この「揺れ」の違いを事前に登録しておき、どこを叩いたかによって、コンピュータを操ろうという試みです。


(参考:http://www.chrisharrison.net/index.php/Research/Skinput

 前述のSixthSenseのデモでも面白かった「手のひら電話」が、これも前述のSideBySideみたいな、「光による動作認識用機械」なしに、どの指を叩いたかによって、電話のボタンになるわけです。

 私は、ジャズを聞くのも演奏するのも好きで、テナーサックスを吹きます。他にも、ギターと、ピアノとかも少しですが、弾けます。エレキギターも、もちろん、弾けるんですが、でも、いわゆる、アンプラグド、電気を通さないで音を出す楽器を使って、演奏するスタイルの方が好きです。

 このSkinputを使うと、何も使わずに、自分の体が楽器になるのは間違いないです。つまり、エアギターが、本当のギターになっちゃうわけです。

 紛らわしいのは、自分の体しか使わない「アコースティック」な楽器なんですが、はたして「アンプラグド」って言えるのかどうか…。

 それから、これは佐藤さんに聞いただけで、まだディズニー・リサーチで研究中のようですが、コンピュータの画面を触ると「触感」を得られるというものもありました。

 スクリーンの表面に流れる電流のパターンを変えることにより、「ざらついた」感じとか「すべすべした」感じを出せる技術のようです。これも、すごそうで、実際に目にするのが楽しみです。

 次回も、先端ITが、ビジネスや我々の生活にもたらす革新の可能性について、述べていきたいと思っています。

 お楽しみに。

previous page
3
IT&ビジネス
クチコミ・コメント

facebookもチェック

現場力を伸ばす先端IT活用の鉄則

グローバル経済のなかで地盤沈下の進む日本。再びIT先進国として飛躍するためには、ITをビジネスの武器とする発想が必要だ。ビジネスは現場が肝心。現場の意思決定のスピードアップなど現場力向上に先端ITをどう生かしていけばよいか、IT業界のフロントランナーがわかりやすく解説する。

「現場力を伸ばす先端IT活用の鉄則」

⇒バックナンバー一覧