声を上げられない親子に
代わって動き出す兄妹姉妹
終わりのない「引きこもり」状態によって親子が地域で孤立するなか、相談の声を上げない親に代わって兄弟姉妹が動き出すケースが最近、増えている。
兵庫県宝塚市に住むA子さん(42歳)は、姉の立場から“当事者や家族がひきこもりに関する悩みを語れる場”として「こもりむしの会」を立ち上げた。
<私の妹は今年の3月までの20年間、自宅にこもっていた、いわゆる世間でいうひきこもりでした>
そんな書き出しでA子さんがブログを綴り始めたのは、2016年9月のことだ。
<ひきこもりとゆう言葉を聞いたり見たりしただけで、胸がしめつけられたり、苦しくなった事から、ひきこもりの事をこもりむしと呼んでます。なので、こもりむしの姉(comorimush sister)です>
A子さんはこう名前の由来を紹介し、自らの心の内を発信するに至った経緯を明かす。
「引きこもり」という言葉が嫌いだったというA子さんは、妹を「こもりむし」と自分の中で置き換えたら、気持ちが楽になったという。
<妹がこもりむしになったきっかけは大学受験の失敗でしたが、気づかない所で、側にいた家族がしてきた事、してこなかった事などを、もし今現在苦しんでいるこもりむしの家族さんの何かアドバイスになれば、そしてこの半年間頑張って、一人暮らしができる様までなった妹の為に、このブログを始めようと思いました>