世界経済の減速懸念が強まったことを受け、29 日の米金融市場は資金をリスク資産から安全資産に移す動きが加速した。米国債相場は続伸。指標銘柄の10年債利回りは米東部時間午後3時時点で2.238%と、前日の2.268%から低下(価格は上昇)。2017年9月以来の低水準となった。中国政府がレアアースの輸出制限を検討する可能性があると中国メディアが示唆したことを受け、この日は世界的に株安が広がった。これに伴い米国債利回りも一段と低下した。中国は米国の関税引き上げに対する報復措置としてレアアースの輸出を制限する可能性がある。国債利回りの低下は世界的な現象となっている。ドイツでは失業率が予想外に上昇したことを受け、マイナス圏にある同国債10年物の利回りが一段と低下した。オーストラリア10年債の利回りは過去最低水準に沈んだ。豪景気は27年にわたって拡大してきたが、中国への資源輸出需要の減少に対する措置が検討されている。
米株続落・利回り低下、世界経済減速懸念で安全志向
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