“手詰まり”の日銀が次の景気後退に備える一手は「タームオペ」
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米中対立や保護主義の長期化
「持久力」のある政策が必要に

 米中貿易戦争などの通商摩擦の深刻化や地理的拡大に伴って、堅調とされる国内経済の先行きにも慎重な見方が徐々に広がっている。

 日本銀行にとっては、直ちに追加緩和を求められる状況でないにしても、今後の景気や物価の下方リスクに対する備えが重要になっている。

 ただし、今回はリーマンショック時のようにドラスティックな政策対応が求められるよりも、米中対立の長期化などで、景気や物価が慢性的に下押しされることへの対応が重要だ。

 このため、日銀の対応も一定の期間、政策効果が期待できる「持久力のある手段」が必要だ。その一つが「タームオペ」だ。

 米中貿易戦争のエスカレートや長期化で、世界経済の「変調」がいわれる中、いまの日本銀行には「量的・質的金融緩和」のようなドラスティックな政策対応をもう一度繰り返す余地は少ない。