ドナルド・トランプ米大統領は4日、英国との間で「極めて大規模な貿易協定」を締結すると表明した。だが、欧州連合(EU)離脱を巡り混迷する英国にとっては、2国間協定は困難な課題であり、実現には紆余(うよ)曲折が予想される。英国は、今回のトランプ氏の訪問を貿易協定の締結に向けた足がかりとしたい考え。英国内のEU離脱派は、米国との2国間協定を離脱に伴う大きな利点として掲げている。ただ、仮に英国が離脱後もEUと親密な経済関係を維持すると決めれば、米国を含め、他国と自由貿易協定を結ぶことは制限される。また米英間で交渉が妥結しても、両国議会の批准が必要で、数年の月日を要することもあり得る。トランプ氏は訪英2日目のこの日、英財界首脳らと懇談。「あなた方のタイミングは正確にはわからないが、取り組みを続けて実現しよう」と呼びかけると、一部の参加者から笑いが起こった。
トランプ氏、英との貿易協定に意欲 EU離脱難航でも
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