ハイテク企業のなかで、関税や貿易戦争、政界からの批判にさらされていない分野が存在するなどという話は怪しく聞こえる。だが現在の株価バリュエーションからすると、本当なのかもしれない。投資家は今年、クラウドソフトウエア銘柄を選好してきた。キーバンク・キャピタル・マーケッツが追跡している「純粋な」サービス型ソフトウエア(SaaS)ベンダー50社は、全体として年初から約36%上昇している。これはハイテク部門のどのサブセクターよりも高く、S&P500ソフトウエア・サービス指数(より大きい従来のソフトウエアベンダーが中心)の上昇率23%をかなり上回る。これに対しナスダック総合指数は、米中貿易摩擦の激化をきっかけとした過去1カ月の下落が響き、年初来14%強の上昇にとどまっている。
クラウド銘柄への行き過ぎた期待
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