また、注目してほしいのは、「MSマトリクス」上の『M100ゾーン』に、自分の名前を置けた人の声だ。

 M100ゾーンとは、「MSマトリクス」の縦軸「マインドセット」が100のラインを超えた場所のこと。「マインドセット」を構成する要素はさまざまあるが、特に「自分は当事者意識100%の覚悟で仕事に取り組んでいる」と、自ら言い切ることはなかなかハードルが高い(その理由は、連載第3回「組織をダメにする当事者意識の低い人は「会話」で見極められる」の中で詳しく書いている)。

 だからこそ、M100に到達できたメンバーの話を聞くことは、到達しなかったメンバーが「自分と何が違うのか?」、あるいは「自分がそうなるには何が必要か?」を見直す手がかりになる。

 下記に、M100に到達した人、まだできていない人の声を紹介する。両者のコメントを読むと、「マインドセットの理解が深まると、自責の姿勢・全体最適の視点でものを捉え、行動できるようになる」ことがわかるだろう。

【M100に到達した人(エンジニアリーダー)の声】

 M100でないと、本来持っている能力を出しきれない。出しきれなければ結果が出る確率も下がることを再認識しました。本当の意味で自分がM100かどうかはわからないけれど、いったん勇気を出してM100に貼ってみようと思いました。

 それから数週間経ちますが、少しスッキリしたように感じています。仕事に集中できていて、あまり深く悩みすぎなくともいいと思うようになりました。自分の理想通りに「なる・ならない」というのは、いろんな条件がそろえばなれるということではなく、「自分でなる」と決めたその気持ちがM100じゃないのかと、今は思っています。

【M100に未達の人の声】

「月締め会」で実際にM100になった人の話を聞くと、その人がM100でなかった時に抱えていた悩みと自分の悩みはほとんど同じだと思いました。また、確かに本人が「自分はM100だ」と決めた頃から、雰囲気や態度が変わっていったことにも気がついたんです。

 具体的に言うと、今までは優しすぎて、いろいろ抱え込んでしまうリーダーに見えていたけれど、「自分はM100だ」と決めてからは、部下に対していい意味で厳しさがあり、覚悟が決まっていると感じられるようになりました。

 何より本人の悩みが減って楽しそうに働いているのを見ると、自分も「当事者意識」が上がれば今よりもっと楽しく働けるんじゃないかと思いました。「マインドセット」が高い人は、ハードワークの割にストレスも少ないように思えます。