【ワシントン】特定の政党が有利になるように選挙区を区割りする「ゲリマンダリング」は違憲だとした訴えを巡り、米連邦最高裁は27日、そのような区割りへの法的制限の適用を5対4で退けた。これで議員が党利党略を最大化する区割りを採用する余地が一段と大きくなった。  ノースカロライナ州の民主党とメリーランド州共和党が、党利目的の選挙区割りは憲法違反だと訴えていた。  最高裁は、原告団の主張は連邦裁判所が判断できない政治問題に当たるとした。保守派判事は多数派に入ったが、リベラル派の判事はこの判断に同意しなかった。これで将来、憲法を根拠にゲリマンダリングの抑制を目指す訴訟も起こせなくなった。