貿易政策を巡る不透明感は、企業景況感を弱めて投資を冷やし、そのほかは安定している米国経済に新たなリスクをもたらす可能性がある。リッチモンド地区連銀のトム・バーキン総裁が6月30日、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)とのインタビューでこうした見方を明らかにした。バーキン氏は、世界的な景気の弱さが7月30、31日の次回会合で連邦準備制度理事会(FRB)を利下げに踏み切らせるかを語るのは時期尚早だとし、「われわれはまだ非常に健全な場所にいる」と話した。「経済情勢の判断では、感情がデータのはるか前面に出てしまったと思う」とも述べた。FRB当局者の大半は、今年の米経済成長率が2%前後に下がると予想している。バーキン氏は、成長率がさらに鈍化した場合は「政策金利をどうするかという議論をしなければならないと思う」と語った。