子どもの自立を願う親御さんはもちろん、子どもをすぐ叱ってしまう、子どもにイライラしてしまうなど、接し方に悩んでいる方にも本書をおすすめしたい。読みやすい語り口調と、かわいいイラストが相まって、子育ての合間の読書にもぴったりな一冊である。(菅谷真帆子)

本書の要点

(1)子育ての究極目標は、子どもの自立である。親は子どもの自立を促す「コーチ」としての役割に徹するとよい。
(2)子どもが自己肯定感を育むためには、子どもがありのままでいられる「安全基地」の存在が重要となる。他人との比較はせず、その子自身の成長をほめるのが望ましい。
(3)大人が子どもの人生の責任を負いすぎる必要はない。「自分は自分、子どもは子ども」という姿勢を貫くことが、子どもの自立を促すことになる。

要約本文

【必読ポイント!】
◆なぜ「自己肯定感」なのか
◇チャレンジしない子どもたち

 子どもは好奇心旺盛なもの。そんな著者の思い込みに反して、「子どもがチャレンジをしない」という悩みを持つ親は少なくないという。親は子どもに新しいことにチャレンジしてほしいと願っている。その一方で、当の子どもはチャレンジせず、そもそも自分のやりたいことがわからない、どうでもいいという状態にある。こうした状況の根源には、子どもたちの自己肯定感の低さがあると著者はいう。

 自己肯定感とは、「自分はここにいていい」という感覚のことである。自己肯定感を充分に持てない子どもは、失敗を恐れ、新しいことに取り組もうとしない。

 子育てや教育の目標は、子どもの「自立」である。子どもが自立し、成長し続けるには、大人たちが子どもの自己肯定感を支えることが重要なのである。

◇成果ではなくプロセスに着目する

 子どもの自己肯定感を育むうえで留意したいのが、「ほめる」という行為だ。子どもがテストでいい点を取ったり、サッカーの試合で勝ったりしたとする。そのとき多くの親は、子どもの能力や成果に注目しがちだ。