ドイツが誇る効率性が今年に入り揺らいでいる。多くの有名企業が国内経済の減速や経営判断の問題に加え、デジタル化の難航などに見舞われている。ドイツ銀行はここ一週間で世界展開の野望を捨て去り、レイオフに着手した。高級車大手BMWでは最高経営責任者(CEO)が退任を発表。化学大手BASFと自動車大手ダイムラーは利益予想を大幅に下方修正し、市場に動揺が広がった。ダイムラーが12日発表した予想引き下げは、ここ1カ月で2度目となった。バイエルは以前から、除草剤・農業バイオ技術大手の米モンサントの買収を巡り訴訟問題に直面している。自動車メーカー各社に対しては、ディーゼル排ガス不正や世界的な新車販売減速の影響が続く。一方、企業向けソフトウエア大手SAPから鉄鋼・工業製品大手ティッセンクルップに至るまで、ドイツの優良企業は今年これまでに合計何万人もの人員削減を発表している。
ドイツ企業の凋落、世界に誇る「効率性」に異変
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