マンション価格は予想外の一段高へ、東京五輪後も下がりそうにない理由
マンション価格は暴落するどころか、むしろ上がっている。いったい、いつまで上がるのだろうか(写真はイメージです) Photo:PIXTA

売れていないが高値維持の
意外な新築マンション事情

 マンション価格が暴落すると言う人は多い。「東京オリンピック後に下がる」「その前から下がり始める」などと言い始めたのは、2016年くらいからだった。あれからもう4年目を迎えるが、価格は下がるどころかむしろ上がっている。それだけではない。今後も高値を維持して、一段高になってもおかしくない条件が揃いつつあるのが現状だ。それらの条件は一つひとつが堅い理由に支えられている。知っておかないと、家計の収支は悪くなる一方だ。

 新築マンション価格はかなり高くなった。新築価格は仕入れた際の土地代金と建築費で決定される。土地の仕入れ値はホテルと競合する立地が多いため、吊り上がっている。だからこそ、ホテルに奪われてかなり顕著に立地は悪くなっている。昨年筆者が「買い推奨」した物件の多くは、大規模再開発エリアの中の新築マンションだった。マンション単体で購入しに行った土地の立地がいかに悪くなっているかを、象徴的に表す事象だ。

 そうなると、購入者は新築に魅力を感じず、売れ行きは悪くなる。売れていなくても下がらない理由は、インバウンドの外国人旅行者需要が支えているからだ。2019年はラグビーワールドカップ、2020年は東京オリンピックというお祭りがある。すでに3000万人を超えている外国人旅行者数は、2020年、4000万人に達するペースで順調に推移している。

 その後も2030年までに6000万人に増やすことは、政府目標で決まっている。政府はビザを発給すればいくらでも増やせることをすでに知っており、味をしめている感すらある。

 こうして、観光地や別荘需要に沸くエリアは枚挙に暇がない。代表例だけでも、京都・ニセコ・宮古島はバブルの様相を呈しているし、それ以外にも世界遺産になったところは軒並み上がっている。今や外国人は観光地や都市だけでなく、田舎暮らしから秘境まで足を伸ばしている状況だ。ホテル建設は追いつかず、建築費が高過ぎて土地を仕入れたものの着工できないプロジェクトは多数にのぼる。建築費はバブル以上の水準を継続しているのだ。