京都市は人口100万人を超す大都市だが、食べ物のごみも含めた家庭ごみの排出量が、全国の政令指定都市で最も少ない。

井出留美氏「食べ物の無駄を少なくすれば、家計にもプラスになる」と指摘する井出留美氏

 それは京都特有の「しまつする」(無駄なく使い切る)習慣で、ごみの量が圧倒的に少なく抑えられているためだ。

 しかし、そんな京都ですら、1年間に1万円札を6枚も捨てている計算になるのだ。

「しまつ」のこころがない他の地域や家庭であれば、もっと多くなるのだろう。

 ちなみに京都市によれば、6万1000円分の食べ物を捨てるのにかかるコストが4000円。仮にこれが全国で起こっているとすると、11.1兆円の損失だという(京都生ごみスッキリ情報館より)。

「水道の蛇口」を
開けっぱなしにしている状態

 日本は貧困層が少ない先進国と認識されている。しかし、そんな日本にもやはり「貧困」はある。

 例えば、毎日、ほぼ学校給食しか食べる物がないという小学生がいる。そんな子にとって、給食がない夏休みは地獄のような日々だ。その結果、夏休みが明けると、その子は痩せてしまっている。このような子どもが、日本でも少なからず存在するのだ。

 そんな子どもたちを支援するために、こども食堂やフードバンクなどの活動が全国にある。これら多くの組織では、食品の寄付を募っているのが実情だ。

 その理由は明らかで、子どもたちのために食べ物が必要だからだ。同じ日本の中で、一方では足りないのに、もう一方ではどんどん捨てているという矛盾がある。