中東ホルムズ海峡でイランが米国の制裁措置に対抗する動きを見せ、直接的な軍事衝突のリスクが高まる中、現地を航行する民間船舶が巻き込まれる形となっている。イランは19日、ホルムズ海峡で英国籍のタンカーを拿捕(だほ)し、当初は漁船と衝突したため押収したと説明した。だがこの行動は、英領ジブラルタル沖で英軍が、イランのタンカーがシリア向け原油を輸送しているとして拿捕(だほ)したことに対する報復措置との見方が有力だ。その前日には、米海軍がペルシャ湾でイランの無人機を撃墜したと明らかにしていた。イラン側は撃墜を否定している。今回のタンカー拿捕(だほ)を受け、ジェレミー・ハント英外相は22日午後に対応を発表する予定。一部アナリストは、イランを対象にした資産凍結または制裁強化が最も可能性が高いとしている。