働き方改革関連法案の施行で残業縮減や有給休暇取得の取り組みは始まったが、肝心の生産性向上が実現できていない。この問題をひもといていくと、どうやら「優先順位を付ける」ということ自体が、生産性向上を阻害していることがわかってきた。(モチベーションファクター代表取締役 山口 博)

業務の優先順位付けが
職場を混乱させる

優先順位付けにはコツがあります。
「優先順位の付け方が分からない」「上司から優先順位が違うと言われた」...そんな声がたくさん寄せられる理由は? Photo:PIXTA

 働き方改革関連法案が施行されて4ヵ月、私が実施している生産性向上プログラムに参加してきたビジネスパーソンに状況を聞くと、次のような答えが返ってくる。

・残業縮減や有給休暇取得の取り組みは始めたが、生産性を上げる取り組みができているとは思えない
・多忙さは増す中で、生産性を上げろと言われても、どのようにして生産性を上げればよいかわからない

 法律に即して勤務のあり方は変わりつつあるが、生産性向上という働き方改革の本来の目的に向かえていない状況がうかがえる。生産性向上を阻害していると思われる要因は何か、掘り下げて聞いてみると、人手が不足する中で勤務時間を短縮することで、業務は山積し、成果が上がりづらいという声が多い。

 山積する業務に押しつぶされそうになる中で、上司からは個々の業務の優先順位を付けろと言われるが、その時間もなく、そもそもその方法もわからない。業務の優先順位を付けて実施しても、上司から優先順位が違うと言われて、結局その業務が無駄になるなど、そうしたやり取り自体が生産性を阻害しているというのだ。

 もし、個々の業務の優先順位付けができて、かつ、上司と自分の優先順位付けを一致させやすくなる方法があれば、その方法を実施してみたいと思わないだろうか。

 このように申し上げると、「そんなうまい話があるとは思えない」という反応が返ってくるが、実は、そのような方法があるのだ。それも、A4用紙と付箋とサインペンがあればできて、所要時間も10分程度の方法なのだ。