【チューリッヒ】米中貿易戦争の激化による影響が広がる中、アジア・太平洋地域3カ国の中央銀行が7日、予想外に大幅な利下げに踏み切った。この先世界の緩和サイクルが加速しそうだ。  貿易戦争は東南アジア市場を直撃している。急成長する東南アジアは世界的なサプライチェーン(供給網)の拠点であり、米中両国との貿易に依存しているためだ。  7日に利下げに踏み切った3カ国のうち、インドとニュージーランドの中銀は今年に入り多くの国に先駆けて金融緩和に着手しており、7月下旬に2008年以来の利下げに踏み切った米連邦準備制度理事会(FRB)に先行していた。