――筆者のジェイソン・ファーマン氏はハーバード大学ケネディスクール教授。2013年から17年まで大統領経済諮問委員会(CEA)委員長 ***  ドナルド・トランプ米大統領の対中政策は失敗しつつある。トランプ氏の強硬的なアプローチは中国側の大幅な譲歩を引き出すには至っていないが、米経済に及ぼす打撃は拡大しつつある。現在、中国は世界各国とのつながりを強めているが、米国は一段と孤立化している。中国の不公正で国家統制主義的な経済慣行に効果的に対抗するためには、米国は手法を変えなくてはならない。内容を絞り込んだ要求を実現するため、同盟諸国や国際機関を味方につけるべきだ。