• ブラックスワン• ブラックスワンテールリスクと呼ぼうがマーフィーの法則と呼ぼうが、予期せぬ、かつてなかったような危機は必ず起こる。この100年の間でも、真珠湾攻撃、9・11米同時多発テロ、世界恐慌、グレート・リセッション、そして多くの戦争が起きた。もちろんわれわれは最終的には危機を脱するだろうが、危機に対する備えがあれば、これを乗り越えやすくなる。今後、どのような危機が発生し得るのだろうか。新しい種類の危機としては電力網、金融システム、水道システムを狙ったサイバーテロ、マンハッタン南端部のような都市中枢部を狙い、放射性物質をまき散らす「ダーティーボム」、ハリケーン、地震、津波、干ばつのような大自然による災害などが考えられる。滅多に起こらないが発生すれば甚大な被害を及ぼす出来事「ブラックスワン」も現実に存在するリスクだ。投資顧問会社オーバーマイヤー・ウッド・インベストメント・カウンセルの社長兼共同議長であるウォリー・オーバーマイヤー氏は、市場で「ブラックスワンが発生すれば、株価収益率(PER)は現在の22倍から10倍に下がる可能性がある」と語る。また、投資ポートフォリオを心配するどころではない、はるかに深刻なシナリオも考えられる。
【バロンズ】市場のブラックスワンにどう備えるか
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