文在寅大統領GSOMIA破棄を決定した韓国の文在寅大統領。 Photo by Handout/gettyimages

米紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」の注目記事の要点を短時間でまとめ読みできてしまう「WSJ3分解説」。今回は日韓関係悪化に関する記事を取り上げます。(ダイヤモンド編集部 片田江康男)

韓国によるGSOMIA破棄
日本で広がる驚きと落胆、懸念

 8月22日の夜、韓国政府が日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄を決定しました。

 日本では、北朝鮮が依然として弾道ミサイルの発射実験を続ける中でGSOMIA破棄に踏み切った韓国政府に対して、驚きと落胆、懸念の声が広がりました。

 一方の韓国メディアは、大手三紙が韓国政府の決定に疑問を呈したものの、多くは韓国政府を支持する論調が目立ちました。

 では日韓以外の国は、この問題をどうみているのでしょうか。

 もっとも気になるのが米国です。米国にとって日本と韓国は同盟国。中国や北朝鮮、ロシアなどと対峙していくためにも、日韓関係は良好であるに越したことはないはずです。

 韓国政府がGSOMIAの破棄を決定した直後、米国務省が韓国政府の対応を批判したコメントを出したこともあり、米国メディアはさぞ舌鋒鋭くこの問題を論じるのかと思いきや、米紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」は、ソウル発の短い速報記事が1本のみ。まるで関心がないかのような扱いでした。

●「ウォール・ストリート・ジャーナル」より
>>韓国、日韓軍事情報協定を破棄

 そこで、GSOMIAに限定せず、昨年来続く日韓関係悪化についての記事をたどっていくと興味深い記事がありました。