【Column】
藤島大が過去8回のW杯での
日本代表を振り返る
【ベストな監督選びと選手選考が結果に直結】
2015年以外に、ジャパンが立派な戦いを見せたのは、初勝利を挙げた1991年の宿澤ジャパン。03年も内容は良かった。だが、それ以外は個人的には不本意だ。
選手は常に頑張っている。ましてワールドカップで燃えない選手は一人もいない。それだけに重要なのは、監督選びを含めた強化体制と、選手選考の一貫性になる。
91年の宿澤広朗監督、平尾誠二主将のジャパンは、現在より外国人選手が少ない中、強豪のアイルランド相手に健闘。勝利したジンバブエ戦の9トライは当時の大会最多トライだった。
宿澤さんは大会前、アフリカ大陸のジンバブエに1泊4日、1人で偵察に行った。選手選考も、母校の後輩だからなどといったウエットな視点を排除。合理的でありながら、ラグビーそのものには純粋な人だった。(談)