「英語が全然話せない」「皆の会話に入れない」「会議で一言も発言できない」。ネイティブを前にしたとたん、「英語が通じない」と悩む日本人は多くいます。一方で、日本人と同じく、英語でハンディがあるはずの非ネイティブは、うまくやっています。なんと、ビジネス英語には、非ネイティブが身につけるべき「絶対ルール」が存在したのです。
1年2ヵ月売上ゼロで窮地に追い込まれた著者が、今ではネイティブを部下に持ち、15ヵ国以上の外国人プロフェッショナルをマネージするきっかけとなった、非ネイティブが実践しているテクニックを『ビジネス現場で即効で使える非ネイティブエリート最強英語フレーズ550』にまとめました。学生時代に学んだ単語でじゅうぶん。使えるフレーズを多用し、ポジティブで丁寧な言い回しを意識すれば、英語での会話は怖くありません。「こんなとき、なんて言えば?」があっという間になくなるキーフレーズを中心に紹介します。

【英語で誘おう! シリーズ】声をかけるのが苦手の人のための「飲み会の誘い方」Photo: Adobe Stock

飲みに誘えても「長居は無用」

 前回お伝えしたように、海外では、基本的に「飲みニケーション」はありません。飲みニケーションが常識ではないにもかかわらず、仕事のあとに、飲みの誘いに乗ってくれるということは、大幅に親密度が上がっていることを意味します。

 非ネイティブは、仲よくなってきた頃合いを見計らって、「What are you doing tonight?」(今晩、予定がありますか?)のフレーズで、予定があるかないかを探ってみてから、飲みに誘えるかどうかを判断するのです。

 シンガポールや欧米の飲食店では「ハッピーアワー」が浸透しています。ハッピーアワーとは、16時くらいから19時くらいまでの店内が比較的空いている時間帯に飲みに行くと割引を受けられるサービスです。

 通常はランチタイムくらいしか一緒に過ごさない外国人たちですが、「今日は皆で一緒に飲もうか」ということも、ほんの時折ですがあります。

飲み会では1〜2杯で切り上げるイメージ

 日本人的には「飲み会」といえば、ビールから始まって焼酎に……とガッツリ飲む印象ですが、外国人たちの「飲み会」は「1~2杯飲んで早々に切り上げる会」です。だからこそ、その「外国人の飲み会」に「ハッピーアワー」が利用されるのです。ムダにダラダラ長時間飲まず、さっと飲んで、さっと情報収集して、さっと帰っていきます。

 なぜなら、外国人は「仕事でやるべきこと」があるのと同様に、「プライベートでやるべきこと」を尊重しているからです。「子どもを学校に迎えに行く」のなら、「プライベート上の必須事項」だと理解できますが、外国人の感覚は想像をはるかに超えています。

「子どもをお風呂にいれる」とか「子どもを寝かしつける」とか「ディナーは家族そろって食べる」といったことを、「絶対に動かせないマストの予定」として扱います。「明日は友達と飲みに行くから、明日だけは子どもを寝かしつけてくれる?」とパートナーに頼むようなことはしません。

 つまり、飲みに誘うことができたとしても「長居は無用」ということです。外国人(ネイティブ、非ネイティブともに)にはプライベートですべきことがあるので、ある程度の時間で帰してあげる気遣いが必要です。