構造問題を露呈する
韓国経済

 韓国経済は構造上の問題を露呈している。輸出依存度の高さ、厚みを欠く内需、人口の減少など解決すべき問題点は多い。

 今年10月まで、韓国の輸出は11ヵ月連続で前年実績を下回った。半導体輸出は前年同月比で3割程度減少した。石油化学製品の輸出も大きく落ち込んでいる。韓国の輸出がすぐに回復基調をたどる構図が描きにくい。

 そうした状況をみると、韓国経済は新しいモノを独自に生み出す基盤が十分に整っていなかったといえるかもしれない。一方、中国は、液晶や半導体など、これまで韓国から輸入してきたモノを国内で作る体制を急速に整えている。スマートフォン市場ではファーウェイやシャオミがシェアを獲得し、人工知能などの先端分野でも中国企業の台頭が顕著だ。

 また、韓国の内需は厚みを欠いている。日・米経済は個人消費に支えられ、景気はそれなりの安定感を保っている。一方、個人消費がGDP(国内総生産)の40%台にとどまる韓国経済は、輸出落ち込みによる景気減速のマグニチュードを吸収することが難しい。

 韓国では家計債務も積み上がっている。OECDのデータによると2017年、韓国家計の債務は可処分所得対比186%だった。景気の減速とともに、債務コストは家計にのしかかる。韓国家計の資金繰りは悪化し、個人消費が減少する展開は排除できない。

 韓国は人口の減少などにも対応しなければならない。2018年の出生率は0.98にまで落ち込んだ。それに加え、韓国統計庁は2020年から人口が減少に転じ、2065年には65歳以上の人口割合がわが国を上回るとの予測を公表している。

 少子化、高齢化、人口の減少は、経済を縮小均衡に向かわせる。労組が跳梁跋扈(ちょうりょうばっこ)し自由な経営環境を確保することが難しい中、韓国の企業は、より高い成長が見込め、労働コストも低い海外に出ていかざるを得ない。それは韓国経済の潜在成長率を低下させる一因だ。