経団連が就活ルールの廃止を表明した2021年卒の学生の就活が始まっている。政府は従来ルール(会社説明会は大学3年の3月から、面接は大学4年の6月から解禁)の維持を求めているが、順守しようという企業は少数派だ。その結果、就活のカレンダーはルール上のスケジュールとは大きく乖離している。就活を始めるにあたって、まずは本当のカレンダーを把握しよう。(ダイヤモンド・セレクト編集部)
2021年卒の学生の就活スケジュールは少々複雑になっている。経団連が従来の就活ルールの廃止を打ち出す一方で、政府が就活ルールの維持を求めているからだ。
いざというときに乗り遅れないように、就活生は従来の就活ルール=表のスケジュールと、実際の採用活動=裏のスケジュールの両方を把握しておく必要がある。
下図で示したように、表も裏も就活が始まるのは大学3年の6月ごろ。夏のインターシップが最初のイベントになる。その後、10~12月に秋のインターンシップ、1~2月に冬のインターンシップが行われるのも同じなのだが、表と裏ではその目的が異なっている。
従来の就活ルールでは、インターンシップはあくまで就業体験であり、企業が学生向けに会社説明会を開いて採用活動が解禁となるのは大学3年の3月。ところが21年卒の採用活動は、なんと大学3年の6月、すなわち夏のインターンシップからすでに始まっているのだ。9カ月も前倒しされているのである。一部では、夏のインターンシップで内々定を出している企業もある。