永井浩二・野村HD社長Photo by Masato Kato

1年で最も売れる「週刊ダイヤモンド」年末年始の恒例企画をオンラインで同時展開するスペシャル特集「総予測2020」。ダイヤモンド編集部が総力を挙げて、多くの識者や経営者に取材を敢行。「2020年の羅針盤」となる特集をお届けする。今回は、野村ホールディングス(HD)の永井浩二社長兼グループCEO(最高経営責任者)に2020年を予測してもらった。来期に約8年ぶりのトップ交代を図る野村HD。個人向けのリテール事業で苦戦し、海外でも前期に巨額の減損損失を計上するなど逆風下にあるが、証券業界の雄としての復権はあるのか。(ダイヤモンド編集部 重石岳史)

――証券業界の2020年をどう見通しますか。

 この業界も昔とはプレーヤーが変わりましたよね。例えば個人の株取引が証券業の一般的なイメージだと思いますが、その世界ではもうインターネット証券がメインプレーヤーで、われわれはむしろチャレンジャーです。これだけデジタル化が進むと銀行や保険も含めて業界というくくり自体がますます変わっていく気がします。