広く一般に利用されている顔認証アルゴリズムの多くには、白人よりもアジア系やアフリカ系の人物を誤認識することが圧倒的に多い「人種バイアス」が存在している。米商務省傘下の国立標準技術研究所(NIST)が19日発表した研究報告で明らかになった。この研究は同分野を対象としたものとしては過去最大の規模で、人工知能(AI)のアルゴリズムが各個人を平等に扱っていないとの懸念を高める結果となった。政府や学会による別の調査では、多くのIT(情報技術)企業が販売する顔認証アルゴリズムは、白人男性と比べてマイノリティーや女性を誤認識することが多いことも示されている。NISTの研究では、2枚の写真を比較し同一人物かを判断する際に、アルゴリズムの精度が大幅に落ちることが判明した。また大勢の中から特定の人物を見つけ出す作業の際も、バイアスが見られたという。
顔認証技術に人種バイアス、白人以外で多い誤認識
有料会員限定
あなたにおすすめ