2019年は世界各地の株式相場が過去10年で有数の上昇率を記録した。米中貿易摩擦を背景に世界経済の成長が鈍化し、強気相場が一変するとの年初の運用業界の予想を覆した。わずか1年前には、はるかに暗いムードが市場に漂っていた。世界経済の勢いは弱まり、株式・債券・商品相場は同時に下げていた。運用担当者らは、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げが景気減速を長期的な景気後退に転じかねないと警戒していた。ところが2010年代の最終日に目を向ければ、米国、ブラジル、ドイツなどの株式指数は19年通年でそれぞれ20%余り上昇した。過去にはそうした急伸には懐疑の目が向けられてきたが、この相場回復が間もなく終わるとの見方は少ない。
世界市場、強気のまま2020年に突入か
ダウ平均はこの10年間で170%の伸びも買われ過ぎの懸念なし
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