地元を誇りに思う気持ちは
30代、40代になると下がってしまう?

 そんな地元を自慢したい気持ちも、「実は年代によっても差がある」と田中社長は語る。一体どういうことか。

「全都道府県の自慢度の平均値を20代~70代まで年代別に分析したところ、20代では高いものの、30代、40代と下降していき、50代以降はまた上昇するという“スマイルカーブ”を描くようになっていることがわかった」(田中社長)

 自慢度の点数(全都道府県の平均値)は、20代では38.6点だったものの、30代では36.0点、40代になると34.3点にまで下降。しかし、40代を底にして、50代は37.8点と再び上昇し、60代は41.1点、70代は48.0点にまで急上昇する。

 なぜ20代と50代~70代では自慢度が高い一方で、30代・40代では下降してしまうのか。

「20代では『なんとなく』地元を誇らしく思っている人が多い一方で、30代になると地元の悪いところが目に付いてくる。ただ、50代を過ぎてくると、自然や歴史などに目を向けられる余裕が生まれ、地元の『具体的』な部分を見て誇らしく思うようになってくるようだ」(田中社長)

 実際、出身地に対して誇りに思う点を尋ねた項目を年代別に分析したところ、20代では「スポーツの参加・観戦が楽しめること」「他都道府県民からうらやましく思われる」を挙げる人が最も多かった。スポーツのような目立つ話題か、周囲にうらやましく思われるという“なんとなく”な理由で誇りを持っていることがわかる。

 一方で、60代以降になると、「自然が豊かなこと」「伝統芸能、祭り、イベントがあること」「誇れる街並みや歴史的建造物があること」「地元産の食材が豊富なこと」「食事がおいしいこと」「人のよさややさしさ、おもてなしがよい」などを挙げる人の割合が多くなった。例えば、「自然が豊かなこと」を誇れると答えた20代は57%だったのに対し、60代以降では65.9%にまで上昇している。

 住民に地元を誇らしく思ってもらうためには、すべての人に同じようにアプローチをするのではなく、年代ごとの異なる感性に寄り添った方策が求められるようだ。

(ダイヤモンド編集部 林 恭子)