中国中央部で肺炎ウイルスの感染が拡大したことで、周辺地域や近隣諸国は警戒を強めている。危機の震源地であるここ武漢では、重症急性呼吸器症候群(SARS)の教訓が生かされており、それほど毒性が強くないとみられることも、脅威の封じ込めに寄与している。地元当局は、肉や魚を扱う武漢有数の生鮮市場が発生源と特定すると、元旦に市場を閉鎖。5日時点で症状を訴えた59人を隔離した。中国国営中央テレビ(CCTV)は8日、このうち8人が退院したと伝えた。7人は重症だが、死者はまだ報告されていない。今回の肺炎について調査にあたっている中国の科学者は、新型のコロナウイルスを検出した。ただ、すべての隔離患者の原因だとは断定していない。
中国の新型ウイルス肺炎、SARSの教訓生かす
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