サウジアラビアがジェフ・ベゾス氏の携帯電話にハッキング攻撃を仕掛けたと結論づけた報告書を巡り、サイバーセキュリティー専門家の間では疑問や混乱の声が上がっている。報告書は、アマゾン・ドット・コムの創業者で、米紙ワシントン・ポストのオーナーであるベゾス氏の「iPhone(アイフォーン)」について、サウジのムハンマド・ビン・サルマン皇太子に関連した対話アプリ「ワッツアップ」のアカウントからハッキング攻撃を受けた可能性が高いと指摘。これにより、サウジや皇太子に対して、改めて疑いの目が向けられることになった。だが専門家の間では、報告書は状況証拠に大きく依存しており、複数の技術的な主要問題について説明がなされておらず、さらなる調査が必要だとの声が上がっている。また報告書は、2019年11月付けとなっているが、最近まで公表されなかった。