【北京】中国の武漢で発生した新型コロナウイルスによる流行性の肺炎で、感染源と思われる場所の特定に時間はかからなかった。それは、ダウンタウンの生鮮市場の一群の店舗だった。そこでは、タケネズミ、ダチョウ、ワニの子、ハリネズミなど何十種類もの野生動物が生きたまま、あるいは殺処分した状態で売られていた。  華南海鮮卸売市場と呼ばれるその市場には、フットボール場9個分の敷地に粗末なつくりの1000軒ほどの店が集まっている。この種の市場としては、中国中部で最大規模のもので、武漢の市民やレストランに主として海産物を提供している。大半の中国人が買い物に利用するような典型的な生鮮市場だ。