どうやって「テンバガー」をみつけたのか

「北の達人」のことをはじめて知ったのは、2017年2月、東京・六本木ヒルズの近くにあるスターバックス併設の「蔦屋書店」でのことでした。私は月1回程度、書店併設のカフェで情報収集することをルーティンにしています。

 ネットの情報もいいのですが、一方でアナログの書店での情報収集をしておくこともおすすめします。

 ほしい本があればAmazonで注文すれば宅配業者が自宅まで届けてくれますが、世の中の変化を肌感覚で把握するには書店に出向くこともまた必要なのです。

 株式投資では日ごろから消費者感覚を研ぎ澄ませ、世の中の動きにアンテナを立てておくことが大切です。

 もちろん本よりもネットのほうが情報が早いのは百も承知です。しかし、本の中でも比較的世の中の時流を反映しているタイトルが多い「新書」の棚で、売れ筋や新刊のタイトルを目にすると、まとまった情報として世の中のトレンドをつかみやすいのです。

 世の中の時流を知るという点では、投資・マネーコーナーにある本や雑誌より、『日経トレンディ』(日経BP)のような情報誌のほうが役立つことが多いです。

 投資・マネー誌や投資関連の本にも目を通すことはありますが、すでに株価が上昇して注目されている銘柄が多くを占めており、目新しい情報はあまり得られません。

『日経トレンディ』のような情報誌であれば、人気のある商品・サービスのトレンドが消費者目線で載っているため、投資先の貴重なヒントを得ることが多いです。

 消費者に注目されていたり、これから注目度が高まりそうな商品・サービスの情報を、より上流でキャッチできます。

 スマホゲームの大ヒットが起爆剤となって10倍、20倍になったガンホー・オンライン・エンターテイメント(3765)やミクシィ(2121)も、最初はゲーム雑誌の特集で「パズル&ドラゴンズ(パズドラ)」や「モンスターストライク(モンスト)」が人気ゲームとしてとり上げられていたことがキッカケで注目しました。

 最近はカフェ併設の書店も増えたので、複数の本や雑誌を流し読みするのには最適な場所となっています。北の達人も、そんな書店で巡り合った“お宝銘柄”だったのです。

<次回へ続く>