台湾は旅の楽しみがいっぱい台湾は旅の楽しみがいっぱい ©iStock

海外旅行ガイドブックの決定版『地球の歩き方』から、台湾のエリアガイド情報をお届けします。日本からのアクセスに優れ、観光スポットとして高い人気を誇る台湾。面積は九州よりも小さいけれど、それぞれのエリアによって特徴が異なり、多様な楽しみ方ができる観光地です。台湾を北部、東部、中西部、南西部、離島とエリア別に分け、特徴と代表的な観光スポットをご紹介します。

台湾観光の中心、北部エリア

そびえ立つ台北101は台北のランドマークそびえ立つ台北101は台北のランドマーク

 台湾の首都である台北がある北部エリアは、政治や経済、文化の中心地としての役割を担っていますが、豊かな自然に恵まれ、ショッピングやグルメなどの観光も楽しめる人気のエリアです。台湾好行バスも運行していて、観光の拠点としてもおすすめです。

・台北(タイペイ)

 台湾の首都である台北は、人口は約267万人(2018年12月)を誇る近代的な都市。台湾で最も大きな交通ターミナルである「台北車站(台北駅)(タイペイチャーヂャン)」をはじめ、鉄道、長距離バスターミナル、空港が揃い、ほかのエリアへのアクセスも便利な都市です。台北には歴史や文化が感じられる施設が多く、中華文明のコレクションで世界一を誇る國立故宮博物院(グオリーグーゴンボーウーユエン)や、政治の中心である總統府(ゾントンフー)は抑えておきたい観光スポットです。

▼台北旅行ガイド
・URL: https://www.arukikata.co.jp/city/TPE/

基隆(ジーロン)

 山に囲まれ、北側のみが海に面していることから良港として知られ、古くから港町として栄えてきた歴史を持ちます。台湾北部最大の国際貿易港として、現在でも重要な存在。おすすめの観光スポットは、丘の上から港を一望できる中正公園(チョンヂォンコンユエン)で、民族文物館が併設されていて台湾の文化に触れられます。グルメ好きの方なら、台湾一の美食夜市といわれている基隆廟口夜市(ジーロンミャオコウイエシー)ははずせません。

・新北(シンペイ)・淡水(ダンシュイ)

 台北市を囲む新北市は、人口約400万人と台湾で最も人口の多い都市です。2010年に内閣直轄市に昇格することで、台北県から新北市に改称されました。

 新北市には、金鉱の町として栄え、現在は一大観光地として世界中から観光客が訪れる「九〓 (ジォウフェン、〓の文字はにんべんに分)」や、淡水河に沈む美しい夕日を楽しめる港町「淡水(ダンシュイ)」、台湾原住民・タイヤル族が住む桜と温泉の名所「烏来(ウーライ)」も含まれ、さまざまな魅力にあふれています。

 特に九〓のメインストリートである基山街(ジーシャンジエ)は映画『千と千尋の神隠し』の町並みに似ているとされ、日本人観光客に人気のスポット。日本では味わえない不思議な町並みが見ものです。

・新竹(シンヂュー)

 1829年に築かれた竹塹城東門を中心に町が広がり、伝統的な文化や歴史を色濃く残しながらも、多くのIT企業が集まる二面性が魅力の新竹。観光スポットとしていちばんの人気を誇るのは、1748年に創建された台湾最大規模の城隍廟(チョンホアンミャオ)です。ここは城隍爺という守護神を祀っています。台湾の小さな小吃のお店が軒を連ね、線香の煙が立ち込める迷宮のような廊を歩けば、異世界に迷い込んだかのような雰囲気を味わえます。

≫≫≫ 台湾のシリコンバレー「新竹(シンヂュー)」の歩き方

・桃園(タオユエン)

 台湾桃園国際空港とMRT空港線ができたことで知名度が上がりましたが、豊かな自然を生かしたアクティビティや雄大な景観を楽しめるエリアです。空港から車で20分ほどの場所にある桃園觀光夜市(タオユエンクワングアンイエシー)はB級グルメの宝庫。台北の夜市と比べると観光客が少ないため、ローカル色が強く、価格もリーズナブルです。