ドナルド・トランプ米大統領は2021年の米航空宇宙局(NASA)予算について、12%の引き上げを提案する予定だ。増額分の大半は、24年までに米国の宇宙飛行士を月面に再び着陸させる目標の実現に振り向ける。米政権関係者が明らかにした。関係者によると、30億ドル近くが有人月面着陸へ向けた宇宙飛行士養成の予算となる。NASA予算は総額256億ドル(2兆8100億円)に拡大する見通しで、1990年代以降で大規模な増額になるという。NASA予算は来週発表する予算教書の目玉になると見込まれている。トランプ氏は産業界と政府の連携で24年までにNASAの月面探査を再開することを繰り返し宣言してきたが、 こうした予算からも取り組みを強化させようとするトランプ氏の姿勢がうかがえる。NASAの今年度予算は約226億ドルで、空軍や新設された宇宙軍のほか、機密扱いの多様な宇宙プログラムの予算とは切り離されている。