現在の合併・買収(M&A)環境は、要するに、「巨大合併は良い。小規模合併はそうでもない」ということだ。少なくとも、米連邦地方裁判所の11日の判断からはそうした結論を導けそうだ。同裁判所は携帯電話サービス大手TモバイルUSとソフトバンクグループ傘下の同業スプリントの合併計画(260億ドル、約2兆9000億円)を認めた。この計画には13の州とコロンビア特別区の司法長官が反対していた。全米無線市場の大手通信会社が4社から3社に減れば、競争が阻害されるとの理由からだ。その後、連邦取引委員会(FTC)が世界5大ハイテク企業について、規模が小さいため精査の対象外だった過去の小規模買収案件を調べると発表した。
米テク企業のM&A環境、一段と複雑に
有料会員限定
あなたにおすすめ