つらいひざ痛・腰痛や肩こり・肩こりに長年悩まされているという人は少なくないはず。マッサージや整骨院に通院しても一時的に症状が緩和するだけで、すぐまた痛み始める…。そんな原因不明のひざ痛・腰痛や肩こり・首こりだが、実は足指が原因かもしれない。(清談社 藤野ゆり)

現代人に多い
足の「浮き指」

肩こりや腰痛の原因は「足」にあるかもしれません
足裏の異常がひざ痛や腰痛、肩こり、首こりの原因になっている人が少なくないPhoto:PIXTA

 つらいひざ痛・腰痛や肩こり・首こりは悪化すれば、「変形性膝関節症」や「椎間板ヘルニア」「脊柱間狭窄(きょうさく)症」などを招く可能性もあり、決してあなどれない症状だ。その原因は加齢やもともとの骨の形、環境要因などさまざまな説が考えられている。

 とはいえ、そもそも同じような生活をしていても、ひざ・腰や肩が痛む人と痛まない人の違いが生まれてしまうのはなぜなのか?

「共通点は足の指。浮き指など足裏の異常です。私の治療院にヘルニアと診断されて訪れた人のレントゲン写真をみると、実に約95%以上の割合で『浮き指』や外反母趾・扁平足状態になっていることがわかりました」

 そう話すのはこれまで12万人以上の足をみてきた外反母趾・浮き指・ヘバーデン結節研究に力を入れる「カサハラフットケア整体院」院長の笠原嚴氏だ。笠原氏によると、浮き指とは歩行時、足の指が浮いて地面に接地しない、踏ん張れていない状態を指すという。足指が踏ん張れないと体を支える土台が不安定になり、姿勢にゆがみが生まれてしまう。

「浮き指があると、重心がかかとに片寄り、その片寄りに左右差を伴うため、土台が不安定になります。それに比例して体全体のバランスが崩れ、ゆがみの大きいところに負担がかかってしまいます。積み木の原理で例えると、一番下の土台が少しでもズレると、崩れないようにその上は反対にずらし、さらにその上もずらすことでバランスが悪くグラグラします。浮き指の人は、そんな不安定な状態で歩いたり走ったりしているため、ひざ痛、腰痛や肩こり、首こりが起こりやすくなってしまうのです」

 片寄った重心や不安定な土台のバランスをなんとか上半身で保とうとするため、体にゆがみ(ズレ)が起こり、ひざ痛や腰痛の原因になってしまうわけだ。また、体の土台が不安定だと肩や首にも影響は生じる。浮き指の人は首こリや肩こり、こりからくる頭痛など、さまざまな症状に見舞われやすいという。更に、40歳以降は、手の指先が変形する「ヘバーデン結節」が浮き指に加わると、足の指先が固まって「仮称:足ヘバーデン」となり、足の痛みやひざ・腰・首などにも及んで変形が重症化し、ヘルニアや狭窄症を招く可能性もある。

 現代人に実は多いという浮き指だが、その原因はなんなのだろうか?

「浮き指の原因は足裏の刺激不足です。昔、人間ははだしで生活していたので、日常のなかで足裏を刺激していた。それが脳にセンサーとして伝わり、正しい重心を守れていたのです。しかし今は歩きはじめの段階で足を過保護に守ってしまう。すぐに靴下を履き、歩くのもじゅうたんなど平らなところばかり。本来、足裏は刺激することで指が踏ん張ってアーチができ、重心が正常な前にあるのですが、現代人の多くはかかと重心で足指が踏ん張れていない人が激増しているのです」