米ウォルト・ディズニーが25日の発表で、投資家を純粋に驚かせた唯一の要素は、恐らく新たな最高経営責任者(CEO)の名前だろう。それでさえ、特に意表を突くものではなかった。エンターテインメントの巨人は長く待ち望まれた継承プランをついに明かし、ボブ・アイガー氏の後任CEOにボブ・チャペック氏を指名した。アイガー氏は2021年に引退するまで会長として同社にとどまり、同社の「クリエーティブ分野の取り組み」を引き続き主導する予定だという。チャペック氏は現在、同社のテーマパーク部門責任者を務めている。2005年からディズニーを率いるアイガー氏はかねて2021年に退任する意向だったが、その日付が先延ばしになっていた。特に注目を集めたのは2016年、確実な後継者とみられていたトム・スタッグス氏が候補から外れたときだ。それ以降、新候補と目される人物が浮上することはなく、残り時間が少なくなっていた。アイガー氏の契約は2021年末で終了するが、ディズニーは土壇場でバトンを受け渡すような会社ではない。アイガー氏自身も前任者マイケル・アイズナー氏の下で5年間、有力な後継候補として過ごした。
秩序を重んじるディズニー帝国の権力継承
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