イタリアで新型コロナウイルスの感染が広がったとのニュースは、ミラノ市民を手の除菌剤やマスク、パスタの買いだめに駆り立てた。当局は学校や教会、映画館、サッカースタジアムを封鎖し、街のナイトライフを禁止した。それから1週間――多くのイタリア人はドルチェ・ヴィータ(甘い生活)に戻るのを待ちきれずにいる。「外の世界はイタリアで疫病が広がったと思っていて、そのせいで不要なパニックが発生している」。ルチア・セントファンティさん(22)は、ミラノの人気エリアとなっているナビグリの運河沿いのバーで、ボーインフレンドとカクテルを飲みながらこう語った。「もちろんウイルスを封じ込めようとするのは正しいことだけど、もう手遅れ」と肩をすくめた。「多分あっちのテーブルに2人は感染者がいると思うけど、私たちに何ができるって言うの」
新型コロナ禍のミラノ市民、普通の生活待ちきれず
当初の厳戒態勢が緩みつつある
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