サウジアラビアとロシアが原油市場で価格戦争を激化させている。サウジは生産量を記録的な水準に引き上げる構えだ。ロシアは増産態勢が整っていると言明している。両国が威嚇し合う姿勢を強める中でも、サウジのハリド・ファリハ前エネルギー相はロシアのアレクサンドル・ノバク・エネルギー相と折衝し、増産を撤回してOPECとロシアの協調減産を再開させる試みを続けている。サウジ政府顧問や関係者の話で明らかになった。ファリハ氏は2016年、最初の協調減産を交渉した人物だ。現在は投資相を務める。顧問らによると、ノバク氏への打診はサウジ指導部の承認を得て行われている。ファリハ氏の仲介が成功すれば、OPECとロシアなど非加盟産油国は4月に緊急会合を開く見通しだという。
サウジはなぜ「原油戦争」に踏み切ったのか
「もはや自尊心の問題になっている。原油市場の問題ではない」
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