なぜ大企業の社員は会社が危機的状況でものんびりしているのか
会社の状況が厳しくても、危機感を持てない人が少なくありません Photo:PIXTA

「結局、めったにつぶれない」
危機感を持てない大企業社員

「業績が悪化しているのに、大企業の社員はなぜ、あんなにのんびりしているのか」

 人材紹介会社やコンサルタントの間で、そんな話題になることがあります。もちろん全員がのんびりしているわけではありませんが、転職相談に訪れた方の中では厳しい環境に置かれているのに危機感の足りない方が目につく、ということです。

「このままではうちの会社、ダメになると思うんです……」
「では転職されますか。ただ、いま1200万円の年収は800万円くらいに落ちると思います」
「うーん、それは困るなあ……」

 この方は共働きの奥さまが同席して「私が食べさせてあげる」とまで言ってくれていたのですが、結局自社の先行きに不安を抱えたまま、とくに何もしませんでした。腹を決めて自社で頑張ると決意するわけでもなく、転職のために情報収集を続けるわけでもなく……。

 なぜ大企業の社員に危機感が足りない人が目立つかというと、超・大企業に限って言えば結局、めったにつぶれることがないからだと思います。97年の山一証券廃業が目立つくらいで、日本人なら誰でも知っているクラスの超・大企業は経営危機に陥っても、リストラしながらたいていは生き残っています。

 だから超・大企業勤務の人が「うちはつぶれない」と考えるのは、当然なのかもしれません。

 ただし、会社はつぶれなかったとしても社員が無事で済むとは限りません。業績が好調でも40代の早期退職募集を実施するところが出てきているように、理不尽に45歳一律で線を引かれて追い出されることもあるわけです。そうなってから慌てても遅いので、健全な危機感は常に持っておくべきでしょう。