新型コロナで、中小よりも「中堅企業」の資金繰りが心配な理由
サプライチェーンへの影響、顧客の減少などで、資金繰りに悩む企業が出てきています Photo:PIXTA

終息見えぬ新型コロナ
早めに資金繰りの相談を

小宮一慶・小宮コンサルタンツ代表
小宮一慶
小宮コンサルタンツ代表

 前回は新型コロナウイルス感染症の拡大による企業への影響に関連して、BCP(事業継続計画、緊急時対応計画)の重要性について解説しました。

 それから2週間たちましたが、ウイルスの感染拡大は世界各地に広がり、WHO(世界保健機関)は世界的大流行を意味する「パンデミック」を宣言し、終息の気配は見えません。日本はイタリアや韓国ほどの感染拡大はありませんが、不気味で、予断を許しません。経営者としては、終息までにかなりの時間がかかるという前提でこの問題を捉えておく必要があります。

 こうした想定を超えるような事態が起こったとき、企業の生き残りの鍵を握るのが「資金繰り」です。政府は緊急対応策の一つとして日本政策金融公庫などを通じて、中小企業向けの特別融資を実施することとなっています。資金繰りに不安を抱えていた中小企業は、融資制度を利用することで一息付けると思います。また、日銀も資金供給を増やし、各金融機関が、今回のコロナ騒動で資金繰りに影響を受けている企業向け支援策を行いやすいようにしています。多くの中小企業にとっては朗報だと思います。

 むしろ私が心配しているのは、売上高50億円、あるいは100億円を超え、設備投資の規模が10億円単位で必要になるような、中堅企業です。また、比較的規模の大きな病院の中には、実はコロナウイルスの影響で、外来患者数が顕著に減っており、経営に影響が出ているところもあります。中堅企業や大病院などでは、必要となる資金が公庫や金融機関のコロナ向けの特別融資の限度額を超える可能性があります。すでに業績に影響が出ているか否かにかかわらず、取引銀行に早めに資金繰りの相談や融資の依頼をしておいたほうがいいと考えます。