コロナで一触即発の米中を和解させた「知られざるキーマン」のツイート新型コロナが発生・蔓延した責任を巡り、一触即発に陥った米国と中国は、なぜ和解できたのか(写真はイメージです) Photo:PIXTA

新型コロナを巡って米中の
対立がエスカレート

 今週3月23日までに、新型コロナウイルスの感染拡大のせいで、少なくとも34の国と地域の政府が相次いで、都市を封鎖するなどの国内移動に対する制限措置を打ち出し、世界で17億人以上が自宅待機を余儀なくされた。予測では、全世界でおそらく約30億人が自宅待機を必要とすることになるのでは、と見られている。

 米国ジョンズ・ホプキンス大学のリアルタイムの統計によると、米東部時間24日(日本時間25日)にコロナウイルスによる新型肺炎の感染者が46万6955人になり、そのうち2万1152人が死亡した。中国以外で確認された新型肺炎の症例数は37万人にのぼる。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が加速している現実を見せつけられている。

 現在、新型コロナウイルスの感染による新型肺炎と診断された人数の上位国は、依然として中国、イタリア、米国、スペインなどの先進国だが、コロナ感染前線はすでにアフリカ、ラテンアメリカ、中東の一部に達している。これらの地域は、経済の成熟と医療水準が比較的立ち遅れているので、これから大規模な感染拡大が心配されている。

 具体的なデータが不足しているにもかかわらず、世界保健機構(WHO)は最近、医療環境などの条件が悪いアフリカ諸国に対して、「新型コロナウイルスの感染拡大には十分な注意を払い、検査、隔離、治療を最大限に行う必要がある」と、何度も指摘している。

 グローバルで新型コロナウイルスによる肺炎感染が深刻化している中で、世界第1位、第2位の経済大国であるアメリカと中国が、新型コロナウイルスが発生・蔓延した責任をめぐってお互いを非難し合い、一触即発の事態になった。相手国による陰謀論まで持ち出す彼らの姿勢は、衝突へとエスカレートしていく危険性を強めていた。

 世界中の人々を心配させたこの米中対立は、3月16日から3月24日まで9日間も続いた。ところが、緊張状態がエスカレートするなか、この対立は最後に突然緩和ムードに切り替わり、米中は互いに歩み寄る姿勢を見せ始めた。

 その最後の48時間で見せられたあまりにもドラマチックな変化に、人々は大いに驚いた。同時に、胸を撫で下ろした。そのとき水面下で何が起きていたのか、強い関心が寄せられている。