レジ袋有料化10年で
マイバッグ派は減った

中国がレジ袋有料化から12年もたつのに「プラごみ排出量」が増えた理由量り売りで購入する生鮮食品の市場

 中国でレジ袋有料化が決定したのは、2007年12月31日。実施は翌年6月1日からと、一党独裁の全体主義国らしく決定から実施までが非常に早かった。しかも、日本のスーパー店内で掲示された「4月1日からレジ袋が有料化」を伝えるような告知が、「カルフール」や「ウォルマート」などの世界的な大型スーパーでも見かけた記憶はなかった。

 なんせ、著者が中国でのレジ袋有料化を認識したのは、一律実施の1カ月ほど前で、住んでいたマンション1階にあった個人商店の経営者から聞いて驚いたのを覚えている。

 禁止されたのは、厚さ0.025ミリメートル以下のプラスチック製袋の提供だった。その後、特に著者の関わる周りでも話題となることはなく、6月1日を迎えた。当日、近所の大手スーパーへ行ってみると、会計レジで店員が袋の必要有無を聞くことなく会計を進め、客から「袋は?」と聞かれたときに「有料となります」と答えていた。それに対して特別な反応をする人はおらず、レジ袋を買ったり、事前に知っていた人の中にはマイバッグ持参者もすでに見かけることができた。

 1年後、中国官製メディアは、年間500億枚消費されていたレジ袋が有料化政策によって、2009年6月には170億枚へと66パーセントの大幅減となったと成果をアピールしていた。

中国がレジ袋有料化から12年もたつのに「プラごみ排出量」が増えた理由展示会場などは例外なのかレジ袋が無料配布されていた(長春・2015年)

 しかし、中国のレジ袋有料化には例外も存在していた。野菜や肉、魚、果物などの生ものを包む食品袋は、例外として無料提供を認めた。庶民の台所であった多くの市場はこれに該当する。

 その結果、実施2年目くらいには、個人商店や小型のフランチャイズ店でも、水や瓶ビールを買うと2重、3重にした手提げつきの食品袋を提供する状態になったが、施行された法律やルールが短期間でほころびを生じて形骸化する傾向が強い中国にしては、しっかりと守られているほうだといえる。

 しかし、レジ袋有料化の2年後の2010年、中国のプラスチックごみの排出量は約6000万トンで、2位アメリカの約3800万トンの倍近くとなっている(オックスフォード大学「Our World in Data」2018年より)。

 レジ袋有料化から10年経過すると、スーパーではマイバッグ持参者は減り、レジ袋を購入する人の割合が増えたという。理由として考えられるのは、物価上昇が激しい中国においてレジ袋価格は据え置かれたため、相対的に安くなったこと。一般的なスーパーでは、レジ袋は、小0.3元(約4.6円)、大0.5元(約7.8円)くらいで販売されている。