コロナ
日本でも爆発的な感染拡大が危惧され始めている。日本にどれほどの感染者がいるか、広く検査を行いデータを集めることが重要だ Photo:Carl Court/gettyimages

 デジタルトランスフォーメーション(DX)は、今や日本での産業活性化の合言葉になっている。もともとは「デジタル情報技術の普及により、人々の生活をあらゆる面で良い方向に変化させる」という概念だった。それがビジネスの世界で使われるようになり、「デジタル情報技術により、企業の事業範囲やビジネスモデルを根底から変化させる」という意味合いとなった。

 DXが企業経営を根底から変化させるものになっているかどうかは、「それがイノベーションに結び付いているかどうか」と言い換えれば判断できる。

 では、そのような世の中を変えるほどのイノベーションの“芽”は、どうやって見つけたらいいのだろうか。そのヒントは、「対数発想」にある。

 対数というと、「指数関数の逆関数が対数関数であり、対数関数で求めた値が対数である」という数学的な説明が一般的だが、それでは分かりにくい。ここでは、ざっくりと理解しよう。

 指数関数の値とは、掛け算の繰り返しである「べき乗」の値であり、対数とはそのべき乗の倍率を逆算することである。言ってみれば、対数は足し算ではなく、掛け算の発想だと考えよう。

発想の転換で見えること

 卑近な例では、新型コロナウイルスの感染拡大でも、対数発想により正しく理解できるようになる。知りたいのは、感染者の数がこれからどのくらい増えるのか、そして感染を抑える対策が効いているのかどうかである。

 だが、報道されている説明では分かりにくい。「東京の感染者の数が1日でXX人増えました」「感染者の数がXXXX人の大台を超えました」というのは、人々を不安にさせる効果はあっても、この感染の広がりをどう解釈するかについての展望を与えてはくれない。その理由は、報道で説明される内容が足し算発想だからだ。