新型コロナウイルス自体と同じくらい急速に広がっているように見えるものがある。米カリフォルニア州で感染者が比較的少ないのは、昨秋にはコロナがひそかに流行しており、その結果、多くの住民が既に感染症に対する抗体を持っているという仮説だ。この仮説は、スタンフォード大学フーバー研究所の軍事歴史家ビクター・デービス・ハンソン氏が米保守系外交誌ナショナル・レビューに書いた記事をきっかけに、ここ数週間に拡散された。さらにサンフランシスコ・ベイエリア地区の当局が21日、コロナ感染症による米国初の死者は同地区の郡の1つで2月6日に死亡した患者だったと発表したことで、コロナが米国でいつ頃から、どのくらい急速に流行し始めていたのかを巡る疑問が再び表面化した。その日付が当初報告されていたよりも3週間近く早かったためだ。
コロナは加州で昨秋から流行? 証拠はない
既に集団免疫が獲得されているとの仮説が拡散、科学者は否定
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