「十分なたんぱく質量」はどれくらい?
3食でのクリアは意外と難しい

 では、「十分なたんぱく質量」とはどれくらいでしょう?厚生労働省が公開している「日本人の食事摂取基準」によると、1日のたんぱく質の摂取推奨量は男性が60g、女性が50gとなっています。同じく厚生労働省による「国民健康栄養調査」によると、30~59歳男性の平均体重は約70kgですから、体重1kgあたり0.8~1.0gを摂取するのが目安となります。

 ただ、トレーニングをしている人の場合は、もう少し摂取量を増やしたいところ。なぜかというと、摂取量を増やすことで、より効果的に筋肉を成長させられるからです。その摂取量の目安は、体重1kgあたり1.5~2.0g。自宅にいることが増えているなかで、自宅でなんらかのトレーニングしている人も増えていると推測します。そういう人は、男性なら1日に100g、女性なら70gのたんぱく質を摂取することを目指してみましょう。

 もちろん、現在トレーニングをしていない人にとっても、たんぱく質の摂取量を増やすことは、筋肉の維持、髪、肌の健康などさまざまなメリットがあります。できれば同じように男性は1日に100g、女性は70gのたんぱく質を摂取することを心がけてみてください。

 そうはいっても、1日に100g、70gのたんぱく質を摂取することは意外と難しいものです。その目標をクリアするための食事のポイントをお教えしましょう。

在宅時間増加の今こそ注意したい
「たんぱく質」のとり方3つのポイント

(1)一度の食事で摂取できるたんぱく質には上限が!「3食+間食」でこまめに補給

 食事量をなるべく小分けにして食事の回数を増やし、長い空腹時間を作らないことが大切です。たとえ1日トータルの食事量は同じでも、少ない回数でまとめ食いをしてしまうと、血糖値の急上昇を招いて肥満になりやすいからです。

 また、たんぱく質は一度にたくさん食べても摂取できる量に上限があることも、食事の回数を増やすべき理由です。その上限量は約30gといわれています。ですから、一度の食事で100gのたんぱく質を摂取しても意味がありません。

 できれば1日3食のほか、間食をうまく利用することも考えてみましょう。たとえ三度の食事それぞれで30gのたんぱく質を摂取しても、男性の目標である100gには到達しません。そこで、3食では足りない分を間食でカバーするわけです。

 最近はコンビニでもプロテインバーやサラダチキンを売っています。あるいは、サラダやお総菜を選ぶにも、チキンやツナを使ったものにすることで、たんぱく質の摂取量を増やすことが可能です。

(2)筋肉の維持のためにも朝食抜きはご法度!

 1日のはじめに、頭と体にエネルギーをもたらしてくれる朝食をきちんと取るべきだということは今さら言うまでもありませんが、たんぱく質を効率よく摂取するという意味でも、朝食抜きは避けたいところです。先述の通り、1度の食事で摂取できるたんぱく質量には上限があり、食事の回数が減れば、それだけ1日トータルのたんぱく質摂取量が減ってしまうからです。

 朝食までの間には前日に夕食を取ってから長い時間がたっています。その間に、実は筋肉の分解が進んでいるのです。きちんと筋肉を維持するためにも、朝食でしっかりとたんぱく質を摂取することが大切です。

 一人暮らしの男性であれば、トーストとコーヒーだけで朝食を済ませているという人もいるかもしれません。でも、簡単なものからでいいのでたんぱく質を摂取することを意識しましょう。たとえば、コップ1杯の牛乳やゆで卵のたんぱく質はそれぞれ約6g。ノンオイルのツナ缶ひとつを使ってツナトーストにすれば、約15gのたんぱく質を摂取することが可能です。