プロ経営者とは、プロの変革者である──。横浜DeNAベイスターズ初代社長で、現在スポーツによる地域活性化などに取り組む一般社団法人さいたまスポーツコミッションの会長、バスケットボール男子Bリーグ3部(B3)・埼玉ブロンコスのオーナーを務める、池田純氏はそう言う。変革の時代におけるプロ経営者の在り方を考察する連載の第4回。「基礎編」の最終回となる今回は、池田氏が変革の戦略、プロ経営者の引き際、そして変革者の生きざまについて語る。

変革のための2つの戦略

変革することは生きること──「プロ経営者」の生き方を問う
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 企業を変革する戦略は大きく2つあると私は考えています。それは「散弾銃戦略」と「順繰り戦略」です。ある地政学の専門家によれば、古来、全ての戦いにおける戦略は2つに集約されるそうで、その考えに基づいて導き出した私のオリジナルの考え方です。

 散弾銃戦略とは、ひと言で説明するとランダムに散弾銃を撃ちまくり、的に当たったものを成長させていく、ということです。つまり、さまざまな事業改革案を数多く出して、それを次々に実行していくことを意味します。横浜DeNAベイスターズの例でいえば、横浜スタジアムにおけるビール、グッズ、フードなどの販売方法やメニューのラインアップ、客席の設計、ゲームおける演出、イベントの企画、チケットの販売方法などについて、改革案を次々に実行に移していくことがこの戦略に当たります。

 もちろんその全てがうまくいったわけではありませんが、数を繰り出せば必ず1つ2つは的に当たるものです。的に当たる、つまり成功の兆しがある改革を見極め、それを段階的に成長させていくのが、もう1つの順繰り戦略です。

 順繰り戦略は、目標を実現するためのステップを論理的かつ合理的に設定し、1つずつクリアしていくことで、これは多くの企業で一般的に行われているものだと思います。

 この2つの戦略を組み合わせて変革のスピードと成功確度を高めていくというのが私の方法です。