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糖尿病は世間の認知度が高い病気だが、「病名は聞いたことがあるけれど、実はよく知らない…」という人は意外に多い。糖尿病は自覚症状が表れにくく、気付いたら発症していたというケースも珍しくない。そのため、ある日突然医師から宣告され、「まさか自分が…」と嘆く暇もなく、そこで初めて糖尿病が“不治の病”であることを知る人も多いのだ。糖尿病の予防や闘病生活が成功するかどうかは、家族がどれだけフォローできるかにかかっているという。(清談社 角南 丈)

患者数は約329万人
心臓病や失明のリスクも

 日本には328万9000人の糖尿病患者がいるといわれている。さらに、糖尿病が強く疑われる人や血糖値が高めな糖尿病予備軍を含めると、2000万人にも上るといわれている(厚生労働省の平成28年「国民健康・栄養調査」より)。糖尿病とは平たく言えば、インスリンがうまく働かずに慢性的に血糖値が高い状態が続く“不治の病”だ。一度発症してしまうと完治することはなく、進行を抑えるしか手立てはない。血糖値が高い状態が続くと合併症を患ってしまい、最悪「腎不全」「心臓病」「足の切断」「失明」などに至る。

 新型コロナウイルスとの関連でいえば、世界保健機関(WHO)が中国を調査した結果、糖尿病患者の致死率は9.23%で心疾患(13.2%)に次ぐ高さだったという。それだけ重症化するリスクが高い病気なのだ。

 糖尿病には1型と2型があり、日本人では糖尿病の90%を後者が占めている。1型は、突発的にインスリンの動きが悪くなってしまう病気。発症する原因はまだはっきりしておらず、生涯にわたってインスリン自己注射やインスリンポンプの治療を続けなければならない。一方で、2型の場合は生活習慣や遺伝、ストレスなどが原因で発症するといわれている。食事や運動など生活習慣の見直し、薬物療法が主な治療法だ。

 糖尿病は無自覚のまま進行し、気付いた時には手遅れ…というケースも多い。そのため、同居する家族がどれだけ予備軍の人の兆候に気付いてあげられるかどうかが重要だ。