新型コロナウイルスの感染拡大は、実体経済に深刻な爪痕を残している。景気が悪化する中、上場企業3784社の倒産危険度を総点検。リスクの高い473社をあぶり出した。特集『大失業時代の倒産危険度ランキング』(全29回)の#10では、倒産危険度ランキングのワースト401~473位を紹介する。(ダイヤモンド編集部編集委員 竹田孝洋)
大手航空会社や民放キー局も危険水域に
倒産危険度ランキングの401~473位に登場している会社名を見ていくと、新型コロナウイルスの感染拡大による海外からの入国制限、海外への渡航制限、国内での移動自粛の影響をもろにかぶったANAホールディングスが421位に入っている。
東京都での感染再拡大を受けて、7月4日に再び都民の他県への移動を控えるよう自粛要請が出された。海外との往来の規制は緩和に向けて、タイ、ベトナム、オーストラリア、ニュージーランドと交渉を始めたばかり。2020年3月期は営業利益ベースで6割を超す減益となったのに引き続いて、21年3月期は大幅な赤字になると見込まれている。
さらに、民放キー局の一角が409位にランクインした。キー局の中で、倒産危険度を示す「Zスコア」(詳細は後述)が危険水域に入ったのは1社だけだった。